若葉町物語


声が超小さいもん。


そんなことを考えながら、私は里佳ちゃんの自己紹介を聞いていた。


ノリのいい歩夢は、すぐに色々な質問をしだした。


彼氏はいるのかとか、好きな人はいるのかとか。


歩夢がそんな風だから、里佳ちゃんもすぐに私達に溶け込むことができたんだろうな。


私たちは消灯時間になるまで、ずっとプレイルームで話していた。


楽しそうに話す私達を見て、安田さんはお茶を出してくれた。


部屋に戻ると、琴ちゃんが、


「楽しそうだったね。笑い声がこっちまで聞こえてきたよ」


と言った。
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