若葉町物語

ハリガリ



次の日、私は歩夢に起こされて目が覚めた。


というのも、男子は女子入室禁止、女子は男子部屋に入室禁止という決まりがあるため、部屋にいても連絡できるようにメアドとケー番をを交換したのだ。


朝っぱらからメールが来て、見てみると歩夢の自撮りの変顔写真が飛び込んできた。


それで、一気に目が覚めたのだ。


私がその写真をまじまじと見ていると、向こう側でまだ寝ている里佳ちゃんのケータイも着信音が鳴った。


里佳ちゃんは、しばらくするとのっそり起き上がってメールを確認した。


すると、


「ぎゃっ!」


という可愛らしい叫び声が聞こえた。


「里佳ちゃん、おはよう。メール、歩夢からでしょ」


「うん。なんでわかった!?」


ホラ、と言って私のケータイの画面を見せる。


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