月詠姫〜癒しと鬼一族編〜
「私は、神崎る…」

「お待ちください!!まだ寝ていらっしゃるんですよ!!」

「うるせぇ!!葉月に呼ばれてるんだ!!」

ガラッ!!

襖がいきおい良く開いた。そこには、私を助けてくれた人が立っていた。

「やっと起きたか…ったく、こっちがどんだけ迷惑かけられたと思ってんだ…」

なんだか、ご機嫌ななめ…?

「ごめんなさい…助けてくれてありがとう。私は神崎月。よろしくお願いします」

「敬語はいい。俺は東雲。呼び捨てで構わないぜ」

「分かった。よろしく、東雲」

「あぁ」

私達はお互いに握手をした。これが、私と東雲の本当の出会いー…

「あ、あの…さっき葉月がなんとかって…」

「あぁ…俺の知り合いがお前を呼んでるんだ。三日間お前は寝てたからな」

「三日間!?」

「だよな?」

「はい。なかなか足首の熱が下がらない他、体も熱を帯びていて、大変な状況でした」

そんな大変だったんだ…全然知らなかった…

「妙さん…でしたよね?あの、ありがとうございます」
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