月詠姫〜癒しと鬼一族編〜
幻影館に着いた私達。門の前では真央君と紫苑さんが待っていた。

「…っ月さん、おかえりなさい…!!」

「ただいま、真央君。紫苑さんも…心配かけてごめんなさい…」

「別に、構わない…」

抱き付いて着た真央君を受け止め、紫苑さんはスッとその場から消えた。

「拓真と伊織と言ったか?少し疲れただろう。桜の間で休むと良い」

「「はい/あぁ」」

「月も」

「…はい」

奥から妙さんが出てきて、私達を桜の間へと連れていった。





「すげぇ広かったな」

「東京ドーム二個分はあるよね」

桜の間に着いた私達は、妙さんからお茶をもらい自由に過ごしていた。

「にしてもさ…拓真変わったよね」

「うん。一瞬、誰だか分からなかった」

「まぁな…お前らと違って、三年前からこの世界にいるからな」

「「三年前!?」」

「あぁ」

拓真が言うには、拓真は今21歳で私達より3歳も年上らしい。この世界に着いたのは三年前で、一年間は一人で過ごし、物売りをしに東楼国に来たら、原田財閥に絡まれている少年を見つけ、さっきのパチンコで助け…今に至ると言う。
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