月詠姫〜癒しと鬼一族編〜
桜華side
「…」
月ー…
「おぅ!!終わったんか?」
「シーッ!!今は入っちゃダメよ!!」
あの子のこと、守ろうって決めてたけど…
「私も、まだまだね…」
「ん?何がや?」
「うるさい!!」
ゴンッ
「あいたぁ!!何すんねん!!」
後ろで雅が騒いでいるけど、私は構わずに呉服屋・姫乃に入った。
「終わった?」
「うん!!」
着物を着た月は、いつもと違って大人っぽく見えた。紫色の生地に裾と袖に薄いピンク色の桜の花びらが散りばめられている。
「あら、いいじゃない」
「でしょ?」
「私、これ好きよ」
「そう…かなぁ…」
そう言いながら、もじもじする月。可愛いわね…
「それでね?髪飾りはこれにしようと思うんだけど…どうかしら」
引き出しから取り出したのは…
「蘭…それー…」
私が昔、頭に飾っていた紫色の簪だった。
「まだ取ってたの?」
「えぇ…だってこれ、貴女が私に誕生日のお祝いとしてくれたのよ?捨てるはずないじゃない」
「蘭…」
「でも…これ、使ってもいいの?」
「…」
月ー…
「おぅ!!終わったんか?」
「シーッ!!今は入っちゃダメよ!!」
あの子のこと、守ろうって決めてたけど…
「私も、まだまだね…」
「ん?何がや?」
「うるさい!!」
ゴンッ
「あいたぁ!!何すんねん!!」
後ろで雅が騒いでいるけど、私は構わずに呉服屋・姫乃に入った。
「終わった?」
「うん!!」
着物を着た月は、いつもと違って大人っぽく見えた。紫色の生地に裾と袖に薄いピンク色の桜の花びらが散りばめられている。
「あら、いいじゃない」
「でしょ?」
「私、これ好きよ」
「そう…かなぁ…」
そう言いながら、もじもじする月。可愛いわね…
「それでね?髪飾りはこれにしようと思うんだけど…どうかしら」
引き出しから取り出したのは…
「蘭…それー…」
私が昔、頭に飾っていた紫色の簪だった。
「まだ取ってたの?」
「えぇ…だってこれ、貴女が私に誕生日のお祝いとしてくれたのよ?捨てるはずないじゃない」
「蘭…」
「でも…これ、使ってもいいの?」