【コラボ】忘れられないヒト
再び料理を運んできたウエイターに、追加注文をする。


“大人の男は、ウイスキーぐらいロックでたしなめ!”


ロッカーなんだからと、わけのわからない洒落まで言った渚の言葉を、実行する。


当然、ウイスキーなんて飲んだ事は無い。
佳乃はギネスをもう一杯頼んだようだ。
ああいう、苦いものが好きなんだろうか。


しばらく無言のまま、2人は料理を食べた。
多分おいしいのに、全く味が分からない。

こんなに味のしない料理は、生まれて初めてだ。


< 42 / 89 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop