光と闇のセカイ
☆第一章
◇目覚めた時
---闇。
何も見えない、
黒一色だけの空間で
朦朧とした意識の中、私は浮遊感に浸っていた。
上も…下も…
何も分からない。
どの位、そうしていたのかも……。
でも、なんとなく落ちているような気がする。
何も考えられなくて、この不思議な感覚に誘われるように、意識を手放した。
* * *
……ド……
ドド…………ド………
「…う………ん…………?」
遠い意識の中、何か叩くような音が聞こえてきた。
その音に段々意識がはっきりしていき、重たいまぶたを開ける。
ぼんやりしていた視界が、晴れていく。
目の前の光景は----
---鮮やかな緑色が、視界一杯だった。
不意に自分が倒れている事に気づき、顔を上げる。
その先には、若々しい木々が囲むようにそびえ立っていて、柔らかい草が敷き詰めている。
チャプ……
「っ、冷た……?」
遅れて足元に冷たい感触に気づき、少し重い体を気だるげに起こし、後ろに振り向く。
ドドドドドドド……
最初に、勢いよく音を奏でる滝。
滝壺の水面に浸かっている自分の足。
……水面に、浸かって……?
「……!?」
慌てて足を引き抜き、完全に意識が覚醒する。
目の前には、水面に波紋を浮かべ続ける滝。
辺りにはそよそよと揺れる草、若々しい木々。
私、滝を背に倒れてたんだ……。
………いや、そうじゃなくて!!!
何も見えない、
黒一色だけの空間で
朦朧とした意識の中、私は浮遊感に浸っていた。
上も…下も…
何も分からない。
どの位、そうしていたのかも……。
でも、なんとなく落ちているような気がする。
何も考えられなくて、この不思議な感覚に誘われるように、意識を手放した。
* * *
……ド……
ドド…………ド………
「…う………ん…………?」
遠い意識の中、何か叩くような音が聞こえてきた。
その音に段々意識がはっきりしていき、重たいまぶたを開ける。
ぼんやりしていた視界が、晴れていく。
目の前の光景は----
---鮮やかな緑色が、視界一杯だった。
不意に自分が倒れている事に気づき、顔を上げる。
その先には、若々しい木々が囲むようにそびえ立っていて、柔らかい草が敷き詰めている。
チャプ……
「っ、冷た……?」
遅れて足元に冷たい感触に気づき、少し重い体を気だるげに起こし、後ろに振り向く。
ドドドドドドド……
最初に、勢いよく音を奏でる滝。
滝壺の水面に浸かっている自分の足。
……水面に、浸かって……?
「……!?」
慌てて足を引き抜き、完全に意識が覚醒する。
目の前には、水面に波紋を浮かべ続ける滝。
辺りにはそよそよと揺れる草、若々しい木々。
私、滝を背に倒れてたんだ……。
………いや、そうじゃなくて!!!