おとこ運
「紗栄子ちゃん、これ君に似合いそうだな~どう?」



純白のウエディングドレス・・・。



まさか私が着れるなんて思いもしなかった。







私の数々の男運の悪さを一発逆転で払拭してくれた人。



取引先の小さなアパレルメーカー社長


歳は一回り違ってバツイチ。



仕事上の付き合いだったのが、ある日食事に誘われ、お互いの身の上話から私の男運の悩み話になり


「ハハハハッそりゃ~石上さんが良くないな~。


そんなに背負っちゃ男の立つ瀬がないよ。」


彼はおかしそうにロックグラスをカラカラ鳴らした。




「石上さん・・・・その男運俺でも試してみない?」




最初どう捉えていいのかわからない、回りくどい告白で2人は始まった。



そういえば・・・・



こんなに年が離れている人と付き合ったことなかったな・・・。



こうも歳が離れていると、相手が私を子供扱いしてくれ



私を苦しめる長女気質を出さずに済んだ。




私はこの人に甘やかされ、今まで味わったことのない幸せを感じた。




「バツイチの経歴を持つ僕だけど・・・・・結婚してくれるかな・・・」



今度は直球で、照れくさそうに頭を掻きながら彼は言った。



そう・・・・これで運気が変わるはずだった。











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