あの頃のように
高い位置で結わえた腰まで届くポニーテールに、ミニスカートからすっと伸びる健康的な足。

今日は大きなドットのニーハイソックスをはいてる。

相変わらずの、カラフルないでたち。


視線を感じたのか、何気なくちらっと俺の方を見て。

またハンカチに手を伸ばして開きかけて、もう一度、今度はしっかり振り返って俺を見た。

どこかで会ったっけ、というような、怪訝な表情。


「あ……」


どうやら思い出したらしい。

大きな目が驚きでパカっと開いた。


「そのハンカチ、いいね」

「え?」

「決めた。それにする」


俺が棚から同じものを出すのを、びっくりしたように見てる。


(ラッキーだな)

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