あの頃のように
残りのボタンを外す間。

体を固くしつつも、沙稀は一切拒む様子は見せず、なされるがままになっていた。

パジャマの前がはだけて、盛り上がった白い胸があらわになっても、一瞬息を吸い込んだだけで、沙稀は無抵抗だった。

手のひらで胸を覆って指先でそっと刺激しながら、つい憎まれ口をたたく。


「今日は抵抗しないの?」

「……」


ギクリとした顔をして。

暗闇で、悲しげに目が伏せられた。




「い……」


ぎゅっと体を固くして、沙稀が眉を寄せて顔をしかめるのが見えた。

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