【BL】幼なじみと恋をしよう!?
Lesson3
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幼なじみ近藤 泰弘と付き合い始めて一カ月。
恭一は不機嫌極まりなかった。
「……秋野?何をそんなに怒ってるんだ?」
「別に………」
原因は、
「別にってお前――」
「近藤くん!」
これだ。
最先端の流行を取り入れたファッションを身に纏った、可愛らしい女子大生が笑顔を引っ提げて駆け寄ってきた。
恭一は、またか……と肩を落とした。
「近藤くん、経済学のノート貸してもらえないかな?」
「俺の?」
「うん。ダメ、かな?」
「いや、いいけど。ちょっと待って――って秋野!?」
近藤と女子大生のやり取りを横目で見ながら、恭一はスタスタと歩き出した。
近藤がモテることを恭一は嫌と言うほど知っている。
今まで何人もの女子から告白されてるのを見たこともある。
そんなのは日常茶飯で、気にした事なんてなかった。
それが最近は目について仕方がない。
近藤に近付こうとするものを見ると、胸のあたりがムカムカしてくる。
近藤が悪いわけではないのに、自然と不機嫌な態度を取ってしまう。