【BL】幼なじみと恋をしよう!?
「どうかしたのか?」
練習からの帰り道。
俯いて隣を歩く恭一に近藤は首を傾げて尋ねる。
「……何でもない。」
恭一はと言えば一人ぐるぐると考えていた。
――なんか俺、独占欲強くなってないか?
てか、演技してる時の近藤格好良すぎんだよ。
……こんな事考えてる俺って相当近藤のこと好きなんだろうな。
ともの凄い速さで思考が回っている。
近藤はそんな恭一の様子を怪訝に見つめた。
「本当にどうしたんだ?」
「……なぁ」
「ん?」
「さっきのさ、演劇の台詞言ってみて。」
「は?」
突然の申し出に近藤は眉を寄せた。
「ほら、こんなにもアナタをとかって台詞」
「………嫌だ。」
「いいじゃん!一回だけ!!」
「どうして今言わなきゃならないんだ。」
断固として近藤は言いたくない姿勢を崩さない。
「……もういいや。」
その態度にイラついた恭一はスタスタと歩き出した。
「秋野?本当にどうしたんだよ?」
「何でもねーよ。」
自分でもどうしてこんなにイラついてるのか分からない。
コントロール出来ない感情にイラつきは高まるばかりだった。