【BL】幼なじみと恋をしよう!?
結局、恭一は近藤に捕まり一緒に帰ることになってしまった。
恭一の考えることは、何でも近藤にお見通しだ。
逃げられるはずがない。
「…………」
「…………」
二人とも無言のまま気まずさだけが漂う。
沈黙を破ったのは、近藤の方だった。
「………本当に悪かった。」
「え……」
「今まで通りでいたいなんて、虫が良すぎるよな。」
横目で見た近藤の顔には、またあの微笑み。
「違うんだ。ただ、気持ちの整理がつかないって言うか…」
「……言わないつもりだった。ずっと」
「…………」
「昨日の俺はどうかしてたんだ。」
恭一の頭で昨日の出来事が繰り返される。
そう言えば近藤が告白してくる前に、彼女を作らないのかと、しつこく質問していたのを思い出した。
今思えば、スゴく最低なことをしてしまったと後悔する。
好きな人からそんな事を言われて、傷つかないわけがない。
「もし気持ち悪いと思っているなら言ってくれ。近付かないようにするから。」
「そ、そんな事思ってねーよ!思ってねーけど……」
どうしたらいいのか分からない。
深く考え込むタイプではない恭一にとって、人生最大の難問だ。
先が言えない恭一を一瞥してから、近藤は歩幅を速めた。
「ちょっ、近藤!待てよ!!」
「………もうあまり一緒にはいられないかもしれないな。」
「何で……っ」
「お前のその様子じゃ無理だろ。」
顔を見て話そうともしない近藤に不安と苛立ちを覚えた。