裏切りという名の蜜 【TABOO】
さっきまで優司と一緒にウエディングドレスを選んでいたのに、優司と別れたその足で亮一の待つ部屋へと向かう。
許される事とは思っていない。
この裏切りの果てにある罪悪感が二人共通の罪となり秘密となる。
「明華里・・・」
そしてそれは・・・
亮一の腕の中で名前を呼ばれながら満たされていく私にとっての甘い蜜。
亮一の私を呼ぶ声も、私の髪を掻き上げる指も、私を見る眼差しも、私を包み込む温もりも何もかもがあの頃と同じ。
ただ違うものがあるとするなら許される恋ではないこと。
未来を求めてはいけないこと。
それでも私は亮一と共に罪を犯し、今に溺れる。
優司という彼氏がいるのに・・・
元彼の亮一と・・・
裏切りという名の甘い蜜に溺れる。