狐さんに取り憑かれました【短編】
両親に捨てられたといっても過言ではないような生活をしていると。
脳みそが病んでくるのは普通だ。
心がやられ、脳みそがやられ。今では表情を顔に浮かべるのすら億劫になった。
それで困ることがないので、この生活を変えようと努力することもない。
『はぁ……面倒くさい人生なのですよ』
オレンジ色の空は、黒味を帯び始め。夜が来ることを知らせる。
すると、浮かび上がってくるのは見えないはずの奴ら。
人型の物。動物のような物。漂う物。這いずり回る物。
お化けとは、レパートリーが多く。ハッキリいって気持ち悪い。