『キセキ』
あれからどうなったのか。

目が覚めると私は知らない場所にいた。

かすかに香る海水の匂いと、少しだけど聞こえる波の音で海からそんなに離れていないのは分かるけど。

此処はどこ?

なんで私はこんな所に…?

私は白いベッドに寝かされていた。

保健室においてありそうな…

隣にはもう一つベッドが。

そして私の目の前にある大きな窓。

少し開いているその隙間から心地良い風邪が吹いている。

(開けても良いかな………)

私はそっと窓を全開にした。

こんなにも平和な時ってあるのかってゆうぐらい、

私にとっては有り得ないくらい幸せな時間だ。

「…あ、起きた……?」

「…え…」

この人…誰?

そこには私と同い年ぐらいの男の子がいた。

すっごくかっこよくて、首につけてる青いネックレスが良く似合っている。

「…あ、覚えてない?まっいっか…

俺は藍沢柊。君は?」

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