『キセキ』
私、出来てるのかな…?

『人を信じるコト』

もしそうだとしたら、

…嬉しいな。

「俺の事は呼び捨てで良いから。空ちゃん」

そうして彼はどうか切なげに笑ったんだ。

「…そ、空って、呼んで下さい」

馴れ馴れしいとか、信じるとか信じないとか。

そんなの今の私には考えられなくて。

ただ、

彼に、彼に笑って欲しかった。

それだけが私の頭をよぎった。

「…ありがとう、…空」

私の事を『空』って読んだ彼は

目を閉じちゃうくらい眩しくて

キラキラしてる

君の笑顔は。

まるで夜の空に光る月みたいに

私を照らしてくれたんだ。

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