秘密の相談室
――――☆――――――――

そして 翌日の夕方
陽菜と下校中の事だった

「あれ… あそこにいるの
なおちゃんじゃない?」


あたしがそう言ったら 「あぁ…」 と素っ気ない反応かと思えば…

「吏真 なおの話聞いてやって?
調べたいことがある。」


そう言ってスタスタとアパートへ帰って行ってしまった。



「なぁおちゃぁん♪」


あたしが声をかけたら彼女は振り向いて笑顔を向けた。

「お…おねぇちゃん…」


あれ… いつもと違う…
なんだろ…この違和感…

今にも泣き出しそうな なおちゃんをあたしは抱き締めた。

みるみる彼女の目から涙が溜まってついに泣き出してしまった。



あたしはただなおちゃんの背中を擦って「痛かったね… 頑張ったね…」 月並みだとは分かってるけど…
そんな言葉しか 出てこなかった。



< 22 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop