秘密の相談室
デジカメをもって片耳にイヤホンを付けた陽菜は
「出掛けるぞ」 と一言行った。
あたしはその後を追う。

すると…





『……―…ぃゃぁ…―ママァ…痛いよぉ…―ウッ…ヒッグ…』


『何であんたはそうやって!! いつも泣いて!!
今日はご飯抜きよ!!』

―――……バチィィィィン……―


『うわぁぁぁぁんっ』


『やかましい!!』



―――☆――――☆―――



「そこまでですよ」


陽菜の一言で振り向いたのは…

なおちゃんのお母さん

それと… もう一人なおちゃんの お兄さん?

お母さんは明らかに動揺
お兄さんはまるで無表情…
これが日常的に続いていたのだろうか?


そして なおちゃんは…

「お姉ぢゃん〜っ… ふぇぇんっ…」

あたしの方へ駆け出して泣いていた。

あたしはそんな彼女を優しく抱き止めて背中を撫でた。

< 29 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop