真夏の夜
「あははっごめん」
「あのーイチャつくなら外でしてください」
と横から女の人の声がした
「うわっすみません」
城田君と言葉が重なる
この同窓会の主催者の人だ
「気を付けてください」
でも、周りの人は話に夢中で全然気づかれてなかった
美香にも・・・気づかれてない
良かった・・・
「悪い、急に抱きしめたりなんかして、俺のせいだな」
「ううん、城田君は悪くないよ」
「そういえば、白木、他の人と話さなくていいのか?」
「えっああ、そういえば話してなかったなー」
でも周りを見ると皆、話が盛り上がってて、とても中には入れないな
「白木、彼氏いるんだよな」
「え?」
私は城田君を見る
城田君は私の目を見ずにワインを全部口に流し込んだ
城田君は今、何も話さず、私の目を見た
「・・・うん、3年付き合ってる彼氏がいる」