真夏の夜
「何だよそれ・・・もう付き合ってんだろ?」
「・・・付きあってないよ」
「嘘付くなよ、もうしたんだろ?」
「やめてよ!してないよ」
隆史がそんな事を言う人だと思わなかった
あんなに優しい隆史が
「ふうん、そういう事だったんだ、だから、俺を泊めないわけだ」
「ごめん・・・」
「部下とか?」
「ううん、違う」
「誰だよ・・・」
「昔、好きだった人」
「同窓会?」
「・・・」
私は涙が出ながら、頷いた
「俺、結婚まで考えてたんだよ?」
そう言って隆史は指輪を出した
「え・・・そうだったの?」
すごくかわいい指輪だった
ダイヤが煌めいていた