真夏の夜



「何だよそれ・・・もう付き合ってんだろ?」



「・・・付きあってないよ」



「嘘付くなよ、もうしたんだろ?」



「やめてよ!してないよ」



隆史がそんな事を言う人だと思わなかった



あんなに優しい隆史が



「ふうん、そういう事だったんだ、だから、俺を泊めないわけだ」



「ごめん・・・」



「部下とか?」



「ううん、違う」



「誰だよ・・・」



「昔、好きだった人」



「同窓会?」



「・・・」



私は涙が出ながら、頷いた



「俺、結婚まで考えてたんだよ?」



そう言って隆史は指輪を出した



「え・・・そうだったの?」



すごくかわいい指輪だった


ダイヤが煌めいていた
< 70 / 76 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop