ソウル◆チューン
手に蕀の鞭を具現化させ、ヒュンッと振り鳴らした。

「頼子!私達も召喚しましょう!」

奈都が言うと途端に嫌そうな顔をする。

「頼子さん。気持ちは分かるけど、今のウチらでは歯が立たんで?」

躊躇していると、急にヘリコプターの音が近付いてきた。

「ライコ様~!!加代も只今参戦致します!」

拡声器から叫ぶと頭上から加代がスカイダイビングしてくる。少し離れた所に着地してクーと共に駆け寄ってきた。

「坂田金時やな。ウチは卜部季武や。よろしゅうな~。」
「はい。宜しくお願い致します。」
「一応、揃ったわね。頼子!」
「…やむを得ん。ソウル フュージョン!源頼光!」
「ソウル フュージョン!渡辺綱!」
「ソウル フュージョン!坂田金時!」
「ソウル フュージョン!卜部季武!」

それぞれ変身するが、その衣装(?)に一同絶句した。

「……何だこの恥ずかしい格好は~っ!?」
「大丈夫よ頼子。似合ってるから…」
「素敵ですわよ。ライコ様!」
「イヤ~なんや、こないな格好した事ないわ~ヒラヒラやな~!」

所謂、ゴスロリである。二段のレース付きスカートにビスチェ、肩には鎧の名残の肩当てと手には籠手、ニーハイソックスにショートブーツ、背後に刀の鞘や他の武器が収納でき、大きなリボンで覆われている。
頼子はブルー、奈都はピンク、加代はイエローとグリーン、紗季はホワイトでまとめられていた。

「準備万端か?一人足りぬようだが、構わんのか?」
「別の意味でダメージは受けたが、戦闘には問題ない。」

言葉通り童子切と蜘蛛切を構え る。

「では面白い趣向をこちらもお見せしようかしら。蜻蛉(カゲロウ)!」
「はっ、蕀様。こちらに控えております。」

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