ソウル◆チューン
僅かに引きつった微笑みに、綱が同情の眼差しを向ける。

「ウチの大将と同じタイプですね。あの方も武勇伝に事欠かない人ですから。」
「伝承では貴方の武勇伝もありますよ?」
「いやいや、私など大将に比べたらまだ未熟者ですよ。」
「私も頼子には敵いません。」

お互いに謙遜しながらも同じような立場に立たされている事を理解した。

「私は大将の随身ですから。さあ、あちらも終わったようですし参りましょうか。」
「…えぇ。行きましょう。」

また光が奈都を包み雅楽が響くと、頼子が隣に立っていた。

「あぁ、奈都。無事か?」
「こちらは穏やかに事が進んだわ。」
「二人共、無事に試練を乗り越えたようですね。」

いつの間にか三神も現れている。

「先程渡した御札だが、それを持っていれば自ずと仲間は集まる。」
「あと三人、転生している。四天王が終結すれば更なる力が目覚めるだろう。」
「我等からは現代風の鎧を授けましょう。それぞれの前世を召喚すると装着されます。御札を翳して『ソウル フュージョン!』その後に前世の名を言うのですよ。」
「ちょっと待て!何だその恥ずかしい台詞は!?」

穏やかだが有無を言わせぬ言葉に、頼子は抵抗を試みる。

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