雨女、時として晴れ男。

side〇照美





「お前じゃ無理だろ」



冷たく言い放って

教材を抱えたまま北見くんは出ていく。



なんだ…優しいんじゃん。




「あたし半分もっ「いい。」




…冷たいけど。




ツカツカ先を行く北見くんを追いかける。




ていうか、

よく見るとやっぱかっこいいんだ。



無造作だけど
いい感じな黒髪に
茶色っぽい瞳。

鼻はすっとしてるし
みんなが言うイケメンってのも
すごいわかるかも



「…何見てんの」


「ゃ、北見くんってかっこいんだね」


「いきなりキモい」



うわ 冷たっ。



チャイムはとっくに鳴った

人気ない廊下に
どこかのクラスの笑い声が微かに響く。



「あ、てか…」


「体育」


「……なんで質問わかった!?」


「お前…おもしれぇな」



ふっ、と北見くんが笑う。




笑った方が…かっこいいじゃん。





「北見く「北見。」


へ?



「くん付けキモいから」


また馬鹿にしたように笑う。



爽やかだな くそぅ←




「イケメンめ(´・ω・`)」



「…」



「無愛想じゃなければもっとモテるのに。」



「…余計なお世話」





なんか…


おもしろいかも、北見。



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