雨女、時として晴れ男。
「もらっときゃいーのに」
席に戻っていく女子達を見ながら
景が言う。
「…なぁ、」
「ん?♪」
景は女子からもらったお菓子を頬張りながら
上機嫌でこっちを見る。
「俺って…無愛想?」
「うん、ものっすごく」
そんなにこやかな顔で
そんなに即答されると
さすがに傷つくんだが。
「女子に対する態度とか、相当冷たいしね!
てか、時雨から女子に話し掛けんのとか見たことねぇ」
俺みたく優しくすればいいのに、と付け足して
景は二つ目を頬張った。
俺って…そんな冷たいか
「あ
もしかして、言われたの?
あの子に。」
ニヤつきながら
顔を覗いてくる景。
「……黙れ」
別に
ただ聞いただけだ。