雨女、時として晴れ男。
side◎照美
「シグレ……って
…あの北見時雨!?!?」
「へ?」
クラスメイトが
ちらほら登校してくる朝の時間
あたしの目の前で固まっているのは
友達の佐谷 澪(サタニ ミオ)。
栗色のセミロングの髪を揺らして、
あたしの肩をがしっと掴みました。
「え…本当にっ!?」
「本当に…ていうか
シグレ、て名乗ってたし」
確か北見シグレって…
うん、言ってた。
澪は驚きながらも
あたしの肩を放した。
「おいおい、
どーした娘さん 落ち着いてよ。」
「…B組の北見時雨、て言えば
学年No.1のモテ男って言われてる人じゃん!」
そんな大声出して…
朝っぱらから元気ありますな。
「へー…」
「へー、じゃないでしょ!
しかも超クールで女子に無関心ってゆう…」
「そうなんだ(´・ω・`)」
「…照美、もしかしてだけど」
「ん?」
澪は恐る恐る、
「北見くん知らなかった、とか言わないよね?」
「え 有名なんだ?」
「…もう、あんたが恐ろしいよ」
へー
北見くん?て有名人なんだ。
「照美…もっと男子に興味持ちなさい」
澪が呆れたように言う。
「えー?あるよ、興味♪」
澪には聞こえてないらしく、
あー だめだめ
私の育て方が悪かったんだわ
だから天然は…
とかなんとか。
ぶつぶつ言っております。
よくわかんないけど
とりあえず、
どしたのかな澪。