先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-


「ごめん。ちょっと今、一人になりたい」

「ちょっ、日向どこいくの!?」


美雨があたしを呼び止めるけど、それを無視して歩き出した。


気が付いたら、あたしは図書室に来ていた。


キーンコーンカーンコーン


校内に鳴り響く授業の始めを知らせるチャイムが、すごく寂しく聴こえてくる。


図書室は普段あまり人が来ないから、授業中の今は当然人はいない。


「何やってるんだろ、あたし…」


人って何で恋をすると、臆病になっていくんだろ。


あたしはもう二度と、冬夜先輩と一緒にいれないのかな…?


そんなの、絶対ヤダよ…。


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