先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-
「もしもし?」
『もしもし、日向?今どこにいるの?おばさん達心配してるよ』
お母さん達に、迷惑かけちゃったな…。
親不孝者だな、あたし。
「今ね、学校の図書室にいるよ。もうそろそろ帰るから、お母さん達に“大丈夫だよ”って、言ってくれる?」
『わかった。てか、図書室って…。いつからそこにいたの?』
「朝から」
『朝って、日向が教室から出ていった時から!?』
あたしは返事をせずに、美雨からの言葉を待った。
『日向、学校の前でちょっと待っときなよ。迎えが来てくれるって』
「別にいいのに…。ん、まぁわかったけどさ」
『絶対一人で帰ったらダメだからね!』
「わかってる。心配してくれて、ありがとね。それじゃ」
ケータイをきると、あたしは学校をすぐに出た。