先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-


「あたし、お母さんみたいに綺麗じゃない…」


あたしが慌ててこう言うと、お父さんはクスッと笑った。


「何よ?」

「いや…。本当にそっくりだと思ってさ」


そう言って、ポンとあたしの頭を叩いた。


「さ、早く帰るぞ」

「あ、うん」





この時あたしはまだ気付いていなかった。


お父さんとお母さんがついた、大きな嘘に。




「ただいまぁ」


お父さんと久しぶりに他愛のない話をしながら、お母さんが待ってる家についた、


「日向、お帰りなさい。愁もお帰りなさい」


※愁とは、お父さんの名前です。


「あぁ、ただいま」


あのぉ…


お父さーん、お母さーん。


娘の前で、イチャイチャはやめてくださいな。


< 116 / 159 >

この作品をシェア

pagetop