先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-


だけどすぐ隣に、黒い世界がある。


『ねぇ、トーヤくん。あの黒い世界は何?』

『え…。あれは悪夢だよ。あの中に、日向ちゃんがみた悪夢があるんだ』


そう言ってトーヤは、黙ってしまった。


あたしが見た悪夢か。


『トーヤくん。あたしが見たい夢、探しに行ってもいい?』

『いーよ。でも絶対に、悪夢の方へ行ってはいけないよ』








「ん…?」


夢、か…。


トーヤくん、
すごく不思議な子だったなぁ。


あたしがみた悪夢って、どんな悪夢なんだろう。


あの夢自体が悪夢だったり…なんてね。


トーヤくんが悪い人のわけないよね。


冬夜先輩と同じ名前だし。


< 129 / 159 >

この作品をシェア

pagetop