先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-


「行ってきまーす」


あたしはいつものように学校に行った。


そしたら…


「日向」


あたしが今、一番会いたかった人がいた。


その人は校門の前に立ち、あたしを真っ直ぐ見つめていた。


「…冬夜先輩」


すごく会いたかったけど、素直に喜べない。


それは、一方的に怒っちゃったから?それとも、ユリアさんのことでかな?


「日向、話がある」


話ってどんな話よ!!


『俺、ユリアと付き合うから、もう近寄ってくるな』とか?


そんなのぜーーったい、嫌だよぉ…。


「ごめんなさい。あたし用があるので、また今度」


冬夜先輩の話を聞くのが怖くて、あたしはその場から逃げた。


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