先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-
「先輩、意地悪ですね」
その日の放課後、あたしは桜ヶ丘公園に来ていた。
もしかしたら、冬夜先輩に会えるんじゃないか。
って、心のどこかで思ってたからかな。
ベンチに座っていた冬夜先輩を見つけたとたん、あたしは凄く嬉しかった。
勇気を出して近付いてみると、冬夜先輩は眠っていた。
あたしは目の前まで移動して、冬夜先輩をぼんやりと眺めていた。
見ているだけでこんなにドキドキするって、やっぱりあたし冬夜先輩のこと、好きなのかな。
憧れとかじゃなくて、冬夜先輩のことが
「好き…です」
兄妹かもしれないのに、この気持ちは止められない。
冬夜先輩…。
あたし、ユリアさんには負けません。
先輩を思う気持ちは、誰にも負けません。
先輩があたしじゃない人を見ていたとしても、あたしは諦めません。
大好きです。