先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-


「そんなこと無いわよ。日向はすごく可愛いわよ」


あたしの親って、2人とも親バカだね。


「お世辞でも嬉しいや。お風呂そろそろ沸くから、早く用意しなよ」

「はいはい」


お父さんか…。







『日向、おいで!!』


この声は、お父さん?


『早く、早くおいで。日向に見せたいものがある』


見せたい、もの?


『日向が、大好きなものだ』


大好きなもの?
何それ…。


『ほら、見てみろ』


あたしの視界に見えたのは、小さい赤ちゃん。


『日向。この子を絶対に好きになってはいけない』


意味、わからない。


大好きなものだって言って、見せてきたのはお父さんなのに…。


『…それだけを伝えたかったんだ。じゃあな、日向』


お父さん、行っちゃうの?


「お父さん待って」


< 15 / 159 >

この作品をシェア

pagetop