先輩、大好きです。 -憧れの先輩と禁断の恋-
「そんなこと無いわよ。日向はすごく可愛いわよ」
あたしの親って、2人とも親バカだね。
「お世辞でも嬉しいや。お風呂そろそろ沸くから、早く用意しなよ」
「はいはい」
お父さんか…。
『日向、おいで!!』
この声は、お父さん?
『早く、早くおいで。日向に見せたいものがある』
見せたい、もの?
『日向が、大好きなものだ』
大好きなもの?
何それ…。
『ほら、見てみろ』
あたしの視界に見えたのは、小さい赤ちゃん。
『日向。この子を絶対に好きになってはいけない』
意味、わからない。
大好きなものだって言って、見せてきたのはお父さんなのに…。
『…それだけを伝えたかったんだ。じゃあな、日向』
お父さん、行っちゃうの?
「お父さん待って」