メガネ男子と屋上で。

「じゃあ…これで数学おわりまーす」
先生がそう言い、私はイスを立とうとした


「…!!?」フラッとした

「あ…美川さん大丈夫!?」
「おい…あれやばくね?!」
「ねぇ、なにあれ…」

先生のこえと男子と女子のさわぐこえがきこえた


――――目が覚めると、そこは保健室のベッドの上だった

「おい!平気かよ!」

そこには光山がいた

「…!!」私はハッとした

「おまえ、教室で倒れてたんだよ…!で、いま昼休み…」

光山が必死に言った

「この子ったら、授業の時間になっても美川さんが起きるまでここにいるってきかないんだから…」
保健室の先生がクスッと笑った

「…っ」私は顔が少し赤くなったのがわかった

でも光山は真顔で
「おぅ…やっと起きたか。おせーよ…」と言った

「うん…ごめん…」
なぜか謝ってしまった


「じゃ、屋上行って昼くうぞ!」

「うん…」



「あら…2人って…付き合ってるの…?」
なぜか先生はにらんできた

「先生っ!自分が彼氏できねーからってにらむな!」
光山はズバッと言って私の手をひっぱり屋上へむかった。私はクスッと笑ってしまった

「な…うるさいわね!もー、午後はちゃんと授業でなさいよ!」と、少し怒った先生の声がきこえた

「あんた…」

「ん?なんだよ、美川」

「おもしろ…っ?!」

「あ、わりぃ…走るのはキツいか…」光山は少し動揺していた


「…っ」頭に激痛がまたはしった


「…」このまま歩いてゆっくり屋上へむかった
手を繋いだまま…


「おまえさ…」屋上へつき、光山がさきに口をひらいた

「ホンとは、病気のせいだろ?」

「…うん…ごめん…」
わたしは光山にあやまった

「こんどはちゃんと言えよ」
「わかった…」
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