人気ケータイ小説家になりたい!
「まぁ、今時『////』なんてものを使ってる人も少ないんですけどね」
「すみません」
参りました。そんな気持ちを込めて頭を下げる。
「小説というものは基本的に、必要最低限の記号しか使っちゃいけないんですよ」
「必要最低限?」
「こういうものです」
モバラがいくつか指を鳴らすと、記号が浮かび現れた。
「」、。?!…― なんかが必要最低限の記号らしい。心の中にメモしておこう。
「まぁ、ケータイ小説はちょっと特殊なのかもしれませんがね」
「それもメモります」
「あとですねぇ……」
私のことを無視しつつ、モバラは次の指摘をするために携帯を見つめる。
なんだか怖くなってきたな。