人気ケータイ小説家になりたい!



「あー! ちょっと、なんで戻しちゃうの!」

「文章はご自分で考えてください」

「まぁ……それもそうかも」

「他にも、足取りが重たい、日差しが眩しい、風が吹く、そんな様子を取り入れたらもっと場面が想像しやすくなります」



わぁ、確かに。すごいなぁ。

私がうんうんと頷きながら納得していると、モバラは「まぁ」と口を開いた。



「ケータイ小説というのは先程言ったように特殊ですから、そんなに堅苦しい文章を使うことはないですよ」

「そうなの?」

「『ふぁ~』という台詞のあとに『私はあくびをした』という文章を入れてあげればいいと思います」



ふーん、確かに色々と書いてあっても、逆に読み難いと思われてしまうかもしれない。

なんだか難しいなぁ。



< 19 / 33 >

この作品をシェア

pagetop