人気ケータイ小説家になりたい!



「改めて……転の効果的な見せ方として、結とは反対のエピソードにするといいと思います」

「反対?」

「結で両思いになるなら、離れさせます。喧嘩をしたりお互いすれ違ったり、どちらかが転校することになるとかですね」

「なるほど」



よくある「おい! ふたりはどうなっちゃうんだよ!」というラストに向かって盛り上がる場面だ。

確かに、喧嘩して仲直りして絆が深まるといった展開も王道だけどいいよなぁ。



「このように、勢いでバーっと書くより、あらすじを少々細かく決めておくと物語が進めやすいですよ」



モバラは人差し指を立てて微笑む。


うんうん。こうしよう、ああしようと思ってるうちに物語から脱線したりするんだよねぇ。

気をつけなければ。



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