人気ケータイ小説家になりたい!
「またあなたのようにアホらしく、馬鹿らしく、つまらない小説を書いている者たちをサポートしに行くのです」
そうだった。モバラは「ケータイ小説サポート委員会」なんてよくわからないところに所属している妖精的な存在だ。
私ばかりに構ってもいられないよね……。
「モバラ」
「はい?」
「色々と、ありがとう」
私が笑うと、モバラもそれに答えるように優しい表情になった。
「いえ、ケータイ小説がもっと好きになっていただけたならそれで……」
「好きになったよ! いつか私も人気者になってみせる!」
「人気者ですか」
バサッ――モバラが羽根を動かすと、周りが眩い光に包まれた。
眩しくて思わず目を閉じた瞬間、こう聞こえた。
「なれますよ、絶対」