人気ケータイ小説家になりたい!
「まず……なんでした?」
「あんた誰」
「はい。ワタクシ、名をモバラと申します」
以後お見知り置きを、なんて丁寧に頭を下げるものだから私も釣られてお辞儀をする。
「えー、次は……」
「コスプレ」
「はい。ワタクシ、そんな趣味は全くございません」
「は? いや、だって……」
「羽根、ですか? 本物ですよ」
こいつ、人を馬鹿にしやがって。
……と普通ならなるところだが、モバラは冗談を言っているようには見えなかった。
「本物って、え? 生えてるの? 本当に?」
「はい、どうぞおさわりください」
本当に触らせてくれるらしい。
モバラは体を横に向けて羽根をこちらに差し出した。
ま、まじか……。