人気ケータイ小説家になりたい!



「じゃあ、遠慮なく」

「どうぞ」



……とは言ったものの、どうすれば本物だとわかるのか。

とりあえず引っ張ってみるか。



「えいっ」

「っ――痛い痛い痛い! 死ぬ死ぬ!」



この痛がり具合……信じられないが、やはり本物のようだ。



「いつまで引っ張ってんだアホ!」

「いだっ!」



しばらく観察していたら、モバラに頭を容赦なく叩かれた。

さっきまでの丁寧なようすからは想像もつかない強烈なチョップだ。痛い……。



「ったく……」



モバラは羽根をササッと整えると、仕切り直すようにもう一度咳払いをしてこちらに向き直った。



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