I am … 【完】




毎日が駆け足で過ぎていく……



あの苦しくて長かった夜が嘘のようだ…



業者さんが帰ると、静かになった部屋で新ちゃんと二人で折り紙の続きをした。



明日、小さな箱に入れられてしまう優月のために…



小さな鶴をひと折りひと折り思いを込めて折った。



「新ちゃん、そういえば頼んだものは?」



あ、そうだと言って新ちゃんが床に置いてあった紙袋を手渡した。



中身はピンクのタオルとクマの小さなぬいぐるみ。



「良くわかんないけど、それでよかった?」



ぬいぐるみは来る途中に雑貨屋さんで買ってきて貰ったものだ。



男性一人で雑貨屋さんでぬいぐるみ買っている姿を浮かべると思わず笑ってしまう



首に黄色いマフラーを巻いた可愛らしいくまさん



「うん、新ちゃんにしてはセンスいいじゃん」



二つの同じぬいぐるみを頬につけて笑った。



一つは、優月に…



もう一つはママのね……



さよならの時までは、笑っていよう…。












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