I am … 【完】
エピローグ




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「じゃあ、次は一か月後ね」



「ありがとうございました。」



通い慣れた病院の外来



あれから二か月…



早かったな…



私の体はだいぶ変わっちゃったけど…



退院後、卵巣、子宮の摘出を進められたけど、結局私は経過観察を選んだ。



早期での発見だったので、妊娠を希望したりする場合は温存する選択肢もあるらしい。



先生の話によると、残った一つの卵巣で妊娠することは十分可能とのことだけど、正直今の私にはその気はない。



出産の痛みって優樹の時がそうだったように、また子供を産むために忘れるみたいだけど、優月を産んだときの痛み、苦しみ…


破水した時のパンという音


それらを私は決して忘れることは出来ないと思う。


それに、何といってもまだ再発する危険がある以上、優月と同じことになってしまうかもしれない。それが一番怖かった。





もしも優月が生まれ変わることができるのなら…もう一度ママのところに来てほしかった…



だけど、ママにはその勇気がもうないんだ。



どうか、次は優しくて健康なお母さんのところに降りていくんだよ…



外来の窓から見える空に向かってほほ笑んだ…










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