I am … 【完】
「そっか…そっか…」
慰めるわけでもなく、ただ話を聞いて頷いていた…
自分からこう促したのに…言葉が見つからないし、どうしてあげたらいいのか分からなかった…
ただ…私に分かるのは、赤ちゃんを大切に思う気持ち…
産みたい…
それ故の底はかとない不安…
種類は違うけど、同じ母親としての苦しみ…
大丈夫だよ…なんて軽はずみなことは言えなかった。
きっと、自分もそんな言葉は求めていないから…
どんなに慰められても、現実は変わらない…
でも…起こってしまった事は
乗り越えるしかない。
彼女も、私も…
それが、一つのかけがえのない命を授かった責任なのだから…