お迎えに
「サイズは大丈夫だったか?」

頷く僕を見て彼は薄く笑った。

「まぁ、イスに座ってくれ。今、コーヒー入れるから。」

そう言って彼はまたキッチンへ行った。

僕は先程座っていたイスに座り、ぼーっとしていた。
頭が重い感じがして、だるい。

頭に鉛が入っているみたいだ。

それになんだか背中がかゆい。

彼が両手にコーヒーカップを持って戻ってきた。

白いカップからは、湯気が出ている。

彼はそっとカップを僕の前におき、イスに座った。

コーヒーを一口飲んでから彼は僕を見た。

彼と目があった。

彼をよくみると、本当に端正な顔立ちをしているのがよくわかる。

瞳の色は髪と同じシルバーグレイ。

鼻も筋が通っていて、すっきりしている。

口なんかピンク色だ。

女性でも、ここまで綺麗な人はいないだろう。

そこまで彼は整った顔をしていた。


彼の口が動いた。




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