あたしたち別れましょ。
「ねぇ〜、肩凝った。揉んで」
ふと、この男とあたしは結婚しちゃうのかな…?と考えた。
17歳から交際して何度も別れの危機があった。
でも、何度も乗り越えてこうして9年という月日が経ってもあたしの隣りには正樹がいた。
そう、9年も…。
「……」
「….ねぇ?はーやーくー」
あたしも、もう26歳。
きっとこのままだったら、正樹と結婚するだろう…。
「なぁ、はーやーくー」
このまま一生、正樹の隣りを歩いていくの…?
そんなの…
「…嫌だ」
「へ?」
「正樹」
寝っ転がっている彼氏の正樹に体を向けて真っ直ぐ見つめる。
「何だよ」
9年…長かったような短かったような…。
昔はあんなに正樹との将来を楽しみにしてきたのに…な。
息を大きく吸い込んだ。