あたしたち別れましょ。
「懐かしい…」
「もう9年前のことだからな」
「あたしたちも年取った訳ね」
日曜なのに制服を着た子たちが何人か乗っている。
あたしが通っていた学校の子も入れば正樹が通っていた学校の子もいる。
「なぁ、美幸」
「ん?」
「次の駅で降りるぞ」
「あ、うん」
次の駅は確かあたしと正樹がある高校の最寄り駅だ。
「どこに行くの?」
「まぁ…な」
何かあるのかな…?
久しぶりにこの駅に足を踏み入れた。
「わぁ、懐かしい」
「あ、あそこコンビニが出来てる」
「本当だ!あたしたちの時にも出来て欲しかったね」
「本当本当」
2人でゆっくり歩く。