「異世界ファンタジーで15+1のお題」一
003:相棒
「わ、私はレヴという者だが…
…驚いたな。この町に人がいたとは…」
先程の声の主は私より幾分若い黒髪の青年だった。
「俺も驚いたよ。
あんた同様、俺もこの町には人がいないもんだと思ってたからな。」
「君もこの町の者ではないのか?」
「あぁ、森を歩いてたらいつの間にかこの町に来てて…
町には人っ子一人いやしないし、その上、いくら歩いてもどこが出口なんだかわからない。
同じような街並みが続くばかりで出られないんだ。
薄気味悪いったらないな。
この町は一体どうなってるんだ?
あんた、何か知ってることはないのか?」
男は多少興奮しているのか、早口で一気にそうまくし立てた。
「いや、私も君と同じようなものなのだ。
ただ、1つ…確証はないが思い当たることはある。」
「思い当たる事?どんなことなんだい?」
私はさほど広くはない教会の中を見回した。
しかし、私が、探しているものはそこには見当たらなかった。
「もしや、どこかに止まった時計があるのではないかと思うのだ。」
「止まった時計?
壊れてる時計ってことか?」
「いや、壊れているわけではないのだが…
ここへ導かれたということは、ここにその時計があるのではないかと思ったのだ…」
「なんだかよくわからない話だな。
あ、そうだ。俺はセルジュっていうんだ、よろしくな。」
「そうか、よろしく、セルジュ。」
私は彼と握手を交わした。
「ところで、レヴ、これからどうする?」
「そうだな…」
ふと、目を泳がせた時に、私は祭壇の横に小さな扉があるのを見つけた。
「ちょっと待ってくれ。」
私はその扉を開け、部屋に入った途端に探していたものを発見した。
あの屋敷にあったものと同じような時を刻まない古い時計を…
「あ、もしかしたらさっき言ってたのはあの時計のことなのか?!」
私の後をついて来たセルジュが、目ざとく時計をみつけた。
「なぁ、レヴ!
これをどうするんだ?
これで何がどうなるんだよ?」
「ちょっと待て…」
私は、古時計のねじを巻き、懐中時計の文字盤を見ながらそれと同じ時刻に合わせた。
…驚いたな。この町に人がいたとは…」
先程の声の主は私より幾分若い黒髪の青年だった。
「俺も驚いたよ。
あんた同様、俺もこの町には人がいないもんだと思ってたからな。」
「君もこの町の者ではないのか?」
「あぁ、森を歩いてたらいつの間にかこの町に来てて…
町には人っ子一人いやしないし、その上、いくら歩いてもどこが出口なんだかわからない。
同じような街並みが続くばかりで出られないんだ。
薄気味悪いったらないな。
この町は一体どうなってるんだ?
あんた、何か知ってることはないのか?」
男は多少興奮しているのか、早口で一気にそうまくし立てた。
「いや、私も君と同じようなものなのだ。
ただ、1つ…確証はないが思い当たることはある。」
「思い当たる事?どんなことなんだい?」
私はさほど広くはない教会の中を見回した。
しかし、私が、探しているものはそこには見当たらなかった。
「もしや、どこかに止まった時計があるのではないかと思うのだ。」
「止まった時計?
壊れてる時計ってことか?」
「いや、壊れているわけではないのだが…
ここへ導かれたということは、ここにその時計があるのではないかと思ったのだ…」
「なんだかよくわからない話だな。
あ、そうだ。俺はセルジュっていうんだ、よろしくな。」
「そうか、よろしく、セルジュ。」
私は彼と握手を交わした。
「ところで、レヴ、これからどうする?」
「そうだな…」
ふと、目を泳がせた時に、私は祭壇の横に小さな扉があるのを見つけた。
「ちょっと待ってくれ。」
私はその扉を開け、部屋に入った途端に探していたものを発見した。
あの屋敷にあったものと同じような時を刻まない古い時計を…
「あ、もしかしたらさっき言ってたのはあの時計のことなのか?!」
私の後をついて来たセルジュが、目ざとく時計をみつけた。
「なぁ、レヴ!
これをどうするんだ?
これで何がどうなるんだよ?」
「ちょっと待て…」
私は、古時計のねじを巻き、懐中時計の文字盤を見ながらそれと同じ時刻に合わせた。