初恋・最後の恋~君と私~
輝喜side
ぱしっ

花音がプレゼントのブレスレットを叩く。

そういって、クスクスそう笑いながら色々と話を進める。

別れよう。

本気じゃぁない。

そういう、花音がそういう。
冗談だろ?

冗談だよって、言ってくれ。
いつもみたいに太陽みたいに微笑んでくれ。



「さようなら。」


にっこ

微笑んで言った君。
でも、目には涙が溜まっていた。



今にも、泣きそうだった。


花音・・・・・。


「もう、一回乗ります?」


店員さんが気を利かせて、そう聞いてくれて。


「もう、一周乗ります。」


そう、言って。
観覧車にもう一回乗ることにする。


いまさきは、手が届くくらい近くに居たのに。
今は、遠い。


君は、手を届かない場所に行った。




「はぁ~。」


思わずため息が出る。俺って、案外諦め悪いよ。
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