初恋・最後の恋~君と私~
マリアside


「あいつは、泣き虫なんだ。支えてくれ。」

っば

頭を下げながら私に頼む輝喜。
だっさ、女のために頭を下げるなんて。


・・・・・、嘘。かっこいい。
人のために、頭を下げれるなんて。

でも、いきなり私の方に来るなんて虫が良すぎる。


「私をさんざんバカにしたのに。」


そうよ、前バカにしたじゃない。


「お前の、両親の事聞いたんだ。」


両親の事を聞いたの・・・・!?


「兄とがんばったんだろう。」


そうよ、頑張ったわよ。



でも、一番に頑張ったのは兄。
両親が殺されたとき、それは、私が中学2年兄は、高校1年 通り魔に殺された、両親。その時兄は両親に代わって私を養ってくれた。



頑張って、私を養ってくれる。


「あいつと、同じ経験をした奴がそばに居れることで。あいつの力になると思うんだ。頼む。」


私、あの子の辛い過去利用していた。
浅はかな私あの子の想いなんて考えてなかった。


そうだ、私が一番わかるはずなのに。
それを、利用してしまった。


せめての罪滅ぼしを・・・・。


「分かった。」
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