初恋・最後の恋~君と私~
「伸也君・・・・あのね、うっ、もうやだよ~。」


涙が零れ落ちる。


もうやだ。もうやだ。



もう、やだよ。


ぎゅ


伸也君が私を抱きしめる。



「俺にしとけ、俺なら顔だっていい方だし。お前だって守れるくらいの力があるし、俺が大切にしてやる。」





伸也君なら・・・・・・・


伸也君と居れば悲しまないかも。



「私、輝喜を忘れるために利用するかもよ?」

私利用しちゃうかもよ。


「あぁ、俺を利用しろ。忘れさせてやる。」



伸也君が私の口をふさぐ。
な、何するの・・・・・!?


「は、はな・・・・。」


口を開けようとすると伸也君の舌が入ってくる。


何で・・・何でなの?


「・・・・・なぁ、俺と一緒に居ろ。・・・花音、俺と一緒に居てくれ。」



伸也君・・・・・・・・


私は・・・・・・・・


「うん・・・・。」



伸也君を選んでしまった。


そのまま、胸の中に何かを引掛けたまま文化祭は終わっていた。
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